2017年10月11日水曜日

地域政党の国政進出に思うこと

 最近、政治について考えていること。

 先日、衆議院議員選挙の告示がありました。東京都知事を党首とする、希望の党が、各種メディアで注目を集めています。
 わたし個人は、希望の党の国政への進出について、強い不信感を持ちました。
 批判は、正確な情報に基づかなければなりません。そのため、希望の党について、情報を得ることから始めました。それは、議員を選出することの意味について、改めて考える機会になりました。

 以下、「地方選出議員と東京都知事の関係」、「地方の自治」の観点から、わたしなりの問題提起をします。

 まずは、地方選出議員と東京都知事の関係について。

 衆議院議員選挙の小選挙区において、個々の議員は、各選挙区の市民の代表です。わたしの出身地である、高知県のような地方では、選出される議員が少ない分、都道府県の代表としての意味合いが強まります。

 議員が政治活動を続けるためには、選挙区の市民からの支持が必要です。そのため、基本的には、選挙区の市民の意見を代弁します。
 しかし、希望の党の地方選出議員には、支持を取りつける必要のある相手が、選挙区外にもいます。それが、東京都知事です。選挙区の利益と、東京都知事の利益が相反するとき、議員は、両者の板挟みになります。

 希望の党の地方選出議員は、選挙区の利益になるとしても、東京都知事の利権に反する政策を議論できる環境にはありません。
 例えば、東京都に集中する首都機能の移転を含めた地方分権については、議論できないかもしれません。地方選出議員が他の都道府県である東京都の知事の顔色をうかがいながらでは、選挙区の市民の代表とはいえません。
 そのような政党の地方選出議員が、選挙区の利益を優先できるのか、また、政治的に中立でいられるのかは、疑問です。

 そして、地方の自治について。

 今回の選挙では、希望の党が国政に参入して、全国規模に候補者を擁立しています。これについて、地方の自治を蔑ろにするリスクがあると感じます。

 繰り返しになりますが、希望の党は国政政党ですが、党首は一都道府県知事です。知事が党首である以上、政党内では、議員との間に上下関係が発生します。そして、知事は相当な発言力を持ちます。

 希望の党が候補者を擁立することについて、その是非はともかく、東京都では利点もあります。市民にとっては、知事を支持する意見を国政に反映させる手段になります。
 しかし、他の道府県ではどうでしょうか。党首を一都道府県の知事としながらも、他の道府県に候補者を擁立しています。わたしは、そのこと自体が、地方の市民の政治観や、自治権を軽視していると感じます。

 地方の市民は、東京都知事ではなく、候補者を評価します。しかし、候補者は、政治活動を続けるために、東京都知事の顔色をうかがいます。
 希望の党の候補者に政治を委任することは、間接的に、党首である東京都知事に政治を委任することになります。

 わたしは、党首が一都道府県の利益を代表することを問題視しているのではありません。いずれの政党の党首も、国会議員であれば、各選挙区の市民の意見を代表しています。
 例えば、自由民主党の党首は、山口県の市民の意見を代表しています。その意味では、希望の党に、自由民主党との差はありません。
 問題は、希望の党の党首が、国会議員ではなく、地方自治体の政治家であることにあります。それによって、国政における、自治体間の対等性が揺らぐ懸念があります。

 わたしは、一地方自治体の首長の意見が、国会議員の中でも、特に他の都道府県から選出された議員の政治活動を制約することについて、地方の有権者として問題意識を持っています。

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